イワンの馬鹿
ロシアの民謡を題材にしたトルストイの小説で、そのあらすじは・・・・
むかしむかし、ある国に3兄弟がいました。
悪魔は、この3兄弟を陥れようとしますが、一番下のイワンは「バカ」と言われるほど欲がなく働き者でした。
2人の兄は悪魔の誘惑や罠に引っかかってしまいますが、
それらをものともせずひたむきに働き続けるイワンに、ついに悪魔さえ降伏してしまいます。
金貨に価値を感じず、戦争にも加担しないイワンが、最後には幸福な生活を送るというものです。
露ウクライナ戦争が始まってもうすぐ3年、イスラエルのガザ侵攻からもうすぐ1年。
平和の祭典パリオリンピックも戦争を休止することができませんでした。
24時間テレビのチャリティーもいまのところ愛は地球を救えません。
今日本は自民党総裁選の最中です。
どの候補者も国防に関しては、勇ましい言動が目立ちます。
タカ派的発言のほうが世論の受けがいいのでしょう。
しかし、今あらためて、イワンの馬鹿を読み返しませんか?
力には力で対抗しても幸せにはなれません。
罪なき戦争の被害者が増すばかりです。
そしてお互い憎悪の連鎖がこれからも続きます。
イワンのように金貨にも価値を感じず、戦争にも加担しないことが、平和の近道であるかもしれません。
令和6年9月9日
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