どんなきれいな花も、終わりがあります。
日本語では「花が枯れる」以外にも花ごとに終わりを表す言葉があります。
桜は散る
梅はこぼれる
菊は舞う
椿は落ちる
ぼたんは崩れる
朝顔はしぼむ
紫陽花はしがみつく
人生も花に似ています。
どんなに名声を得ても、どんなにお金持ちでも、最後には必ず死を迎えます。
診察室でのよくある会話です。
「先生、私はぽっくり往きたいわ」
「でもそうは簡単に死ねませんよ」
そう、桜のように散りたくても、紫陽花のようにしがみつくかもしれません。
菊のように舞いたくても、ぼたんのように崩れるかも知れません。
それぞれの人や花には決まった終わり方がありますが、
残念ながら人はどの終わり方になるかわからないのです。
年末に【鎌倉殿の13人】の最終回をみて、
13人の武士の死様がどの花の終わり方だったのかゆっくり考えました。
主人公の北条義時(小栗旬)はしがみつく紫陽花だったのでしょうか?
私は、椿のように落ちたいですが、朝顔のようにしぼんでいくのかなあ。
ただ、北条泰時のように周りから「ごくろうさま」と声を掛けられながら往きたいものです。
令和5年2月1日
2023-03-02 10:55:16
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